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アフガニスタン―戦乱の現代史 (岩波新書)
アフガニスタン―戦乱の現代史 (岩波新書)
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商品の説明
???一筋縄ではいかないアフガニスタンの現代史を平易に、かつ十分な目配りをきかせて描いた好著である。古来、東西文化が行き交ったアフガンは「文明の十字路」と言われてきたが果たしてそうだろうか、と著者は問う。文明の蓄積もなく、ただ荒廃しきったこの国を著者は「戦乱の十字路」と位置づけ、戦乱がもたらしたプロセスとメカニズムを丁寧にたどる。
???まずアフガンを中心とした中央アジア、ユーラシア大陸で19世紀から争われてきた英・露のグレートゲーム。第二次大戦後は米・ソに役者は代わったが、この長年の大国の干渉がアフガンの近代国家建設を阻害し、破綻させた。ソ連撤退(89年)でグレートゲームは終わったものの、イスラム勢力間の内紛が起き、タリバン登場に道を開いた。大国だけではない。パキスタン、イラン、サウジアラビアなど周辺の同じイスラム諸国も「真正なるイスラム支援」の美名のもとに国家エゴイズムを隠蔽しながら、アフガンの民族統合と国家統一を阻んできたとの指摘は重要だ。
???何回も現地を訪れた元ジャーナリストの著者の鋭い観察眼は、新指導者のカルザイ大統領の服装にも注がれる。ベストドレッサーにも選ばれたパシュトゥーン人の大統領は、船体を逆さにしたようなタジク人のパコール帽を常にかぶっている。著者はここにモザイクのような多民族社会で民族融和を模索する大統領の緻密な計算を見る。丘に上ると見晴らしがきいて、遥か地平線まで望めた。そういう読後感を与えてくれる1冊である。(西川 恵)
カスタマレビュー
多民族国家アフガニスタンを知る好著 ( 2005-02-13 )
アフガニスタンを知る好著。この国はアーリア系パシュトゥーン人が最大勢力を誇りながら、
同じアーリア系のタジク人、トルコ・モンゴル系のハザラ、ウズベク、トルクメン人が住む多民族国家である。イスラーム教スンニ派が有力である。本書は地勢の観察、イギリス、ソ連の干渉、不安定な諸王朝、内戦とタリバン、米軍のアフガニスタン攻撃とカルザイ体制を鳥瞰している。個人的に興味を持ったのは、同じ宗教国家を目指した隣国イランとタリバンのあり方である。シーア派とスンニ派の違いで対立し、イランが宗教国家を目指しながらも西欧や日本などの先進国の経験を学び、大国化を志向し、一定の成功を収めているのに対し、タリバン政権が戒律主義に堕し、米国に先制攻撃を許したのは政治経験の浅さであろう。
入門書には好適だが気になる点とは何であろうか。それは ( 2004-08-08 )
いくつか気づいたことを書きます。
1.ときどき勿体ぶる癖があり。
「これに対してロシアのアフガン政策はどのようなものであったか。それはイギリスとはまったく対照的であったと言える。」
といった書き方が結構お好きのよう。
「これに対してロシアのアフガン政策は、イギリスとはまったく対照的であったと言える。」
とすっきり書けばいいところを、つい
「どのようなものであったか。それは」
と一呼吸、読者をじらすのですね。
気の短い読者はこれをどう感じるであろうか。それはリズムを乱されて読みづらいのである。
2.書評にもあるカルザイ氏の帽子に絡めて
"つまり「多様性」を特徴とするアフガン社会に、多様性とは正反対の「同質性」が一部に存在していることを示している。"
"アフガン社会は、すべてが多様性の社会である、とは言いきれない。「一部に同質性が混在している社会」であると捉えることが妥当であろう。"
と書かれておりますが、あまり質のいい文章とは思われません。
「すべてが多様性の社会」って、何だそれは。
内容はそれ程難しい話ではないのに、難しい言葉が使いたくって興奮してカギカッコなどつけてしまった感じ。
3.タリバーンには手厳しく、カルザイ氏・アメリカに甘い感じ。
アメリカのアフガン攻撃に関しては、わざわざ「第二・第三のテロ事件の発生を防ぐためには、一刻も早い武力による制裁が必要であった。」と一文を挿入し、擁護してあげております。
4.日本が、(安保理の)
「常任理事国入りを希望する理由は、国際社会における大国としての地位を得るためではない。」
と断定。なぜわざわざそんなことを断る(笑)?
ヒニクかと思いましたがどうもそうでもない。
とまあいくつか気になりましたが、全体的には、十九世紀からカルザイ政権に至るまでバランスよくまとめられており、読みやすい。入門書には好適と思います。
ちなみに、著者は99年までNHKで海外支局長など歴任、03年時点で大学教授を務めておいでです。
遠い国アフガニスタンを簡潔に知るための好著 ( 2003-08-20 )
アフガニスタンは9/11のテロとそれに対する国際的な報復攻撃以来アルカイダの現在まで続く報復とともに世界の注目を集めているが、それまではほとんど世界の関心外にあったといっても過言ではない。日本とも過去の接点が極めて少ないこともその傾向に拍車をかけてきた。アフガニスタンは過去の列強の干渉と他民族国家であるために、現在に至るまで独立国としての民族意識が育つことがなく、その弱点を周囲諸国のの利害関係によって利用されてきた。この弱点を今後も抱えながら運営していく困難さがよく分かる構成となっており、簡潔にアフガニスタンの問題点が理解出来る。タリバーンが実体はほとんど空虚な組織であり、パキスタン軍情報部によってパキスタンの利益のために操作された内幕など興味ある!指摘も多い。欧州の美術館でレンブラントやバーミエールなどの名画を見て、青色の発色の見事さに感銘を受けるとき、その青色顔料が世界でアフガニスタンでしか採れないラピスラズリであることを思うと、アフガニスタンの美術史上の貢献にも思いを馳せることが出来る。アフガニスタンを簡潔に知るための好著である。
とくに新しいことも・・・ ( 2003-07-26 )
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この本は ( 2003-04-20 )
とても良いです!
ISBN-10: 4004308283
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Last modified: 2008-11-22

